「サルシカ&ヒビコレ年末恒例餅つき大会〜後篇」第292回サルシカ隊がいく

投稿日: 2015年01月08日(木)09:35

s292-01※たくさんの参加者の方の写真を使わせて頂いております

2014年12月29日。
いよいよ餅つき大会当日を迎えた。

明け方まで降っていた雨は夜明けと共にあがっていたが、山には重い雲が垂れこめていた。
ま、雨が止んでいるだけでヨシとしようではないか。

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朝7時まえ。
ヴァナゴン太田(ヴァナゴンという名のキャンピングカーに乗っている)、ホーガン寿実(砲丸投げの記録保持者)のふたりがお助けスタッフとしてやってきてくれる。

今回の餅つきのリーダーである写真師マツバラは、ヴァナゴン太田、そして前乗り班の前田の神さま、シェア大山(最近Facebookでいろんな情報をシェアばかりしている)の計3名を焚き火班に任命。
かまどに火を起こし、お湯をわかす。
8時にはもち米を蒸しはじめ、イベント開始時間の9時になると同時に餅つきがスタートできるようにしよう、というのが、今回の作戦というか予定であった。

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キッチンでは、ホーガン寿実が大根を下ろす。
なぜか「おおおおおおおおおおおおおおお!」と地鳴りのような声をあげ、目をつりあげ、体中の筋肉を震わせて大根をすりおろす。
こんな力技で大根をおろす女をワタクシは見たことがない(笑)。

その奥であんこを茹でるのは、サルシカ秘密基地に長期滞在中の北海道よしえ。
写真には写っていないが、研修生上出は豚汁の準備で汗を流していた。

午後8時。
予定通りもち米の蒸しに入る。

かまどの火が落ち着いてきたので、シェア大山と前田の神さまを人事異動。
サルシカの垂れ幕を貼るチームに任命する。

そうこうするあいだに、やまきの大将やまちゃん、女将ひとみ、キヨちゃん、M子、みつやのおとうちゃん・・・ぞくぞくと隊員が集まってくる。
サルシカのイベントの面白いところは、どこまでがスタッフでどこからが参加者なのか、非常にあいまいなことである。
まあイベントはやっても参加しても楽しいのでどっちでもいいのだ。

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餅つき大会の開始時刻、午前9時まであと15分になり、じわじわとお客さんの車が来はじめる。
で、隊長のワタクシは前田の神さまといっしょに駐車場の誘導係へ。
これがなかなかつらい。
車がじゃんじゃん来ると忙しくて走り回らねばならないし、間があくと寒くて寂しくてたまらない(笑)。
だからこういう仕事は1時間ごと、二人ずつ交代でやるのだ。
で、まず隊長のワタクシがみずから名乗り出た。
辛い仕事はまずリーダーから。
そうなのである。

9時の開始時刻を越え、わずかな歓声が基地のほうから聞こえた。
そして「ぺったん、ぺったん」と餅をつく音が聞こえはじめる。
今回のイベントは朝9時から夜8時まで好きな時間に来て帰ればいいシステムなので、スタートと同時にやってくる人は少ない。
それでも関係者も含めて20人ぐらいは集まっているようだった。

10時近くになり、車が途切れる。
でも基地からは誰も来ない。

「隊長、そろそろ駐車係を変わりましょう! お疲れさまでした!」

なんて言いながら来てくれる心優しい隊員はひとりもいない。

「なんて奴らだ!」とワタクシ。
「ここでこんな寒い思いをしてるワシらのことを忘れるとは!」

「仕方ありませんよ」と前田さん。
「駐車場係はそういう運命なんです。隊長は初めてだから知らないだけですよ。
 いつも隊長だって人に駐車場係を命令しておいてそのまま忘れて放置プレイですよ。
 ボクなんか何度こういう辛い思いをしたか!
 隊長だって思い知ればいいんだ!! うっうっうっうっ」

最近の神さまはすぐいじけたり、泣いたりするので注意が必要だ。
ワタクシは前田の神さまの肩をガシッとつかみ、

「必ず帰ってくるから!待っててね!」

まるで「走れメロス」のように、前田さんをそこに残し、基地へと駆け戻ったのである。
そして餅を頬張り、すでに生ビールを飲もうとしていた隊員AとBにウルトラジャンプキックをかまし、そのまま駐車場へずるずると引きずっていって前田さんとバトンタッチしたのであった。
めでたしめでたし(笑)。

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時間が経つにつれ、参加者はどんどん増えつつあった。
地域の人、娘の友だちの中学生たち、全国から集った鼻笛第九の参加者たちがぞろぞろと集まってきていた。

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ヒビコレ女将の由貴子、割烹やまきひとみ、M子を中心とした女性チームは、どんどんつきあがるお餅を、すぐさま食べられるようにちぎったり、鏡餅にしたり、のし餅にしたりと忙しい。

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モスリンさんと岐阜から参加の加藤さんによる鼻笛ライブがはじまる。
鼻笛第九から流れてきた人も多いので、すぐさま合奏になっていく。
山あいに響く鼻笛の透き通った音色。
それにリズムを合わせるように、ぺったん、ぺったんと餅つきの音。
なんとものどかで楽しい時間なのだ。

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今回も移動販売の「串揚げのまるう」が、綿菓子とくじびきのお店といっしょに出店してくれていた。
お餅ばかりでは飽きてしまうし、あまりお酒も飲めないだろうからという理由でお願いしたのであるが、秘密基地にくるなり、お餅を一口も食べずに串揚げを注文し、チューハイなんぞで乾杯している不届き者がいた(笑)。
あえて名前は伏せるが、四駆を専門とした車屋をやっていてサルシカのローカルブランドTシャツにもなったお店の社長だ(笑)。

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今回はワタクシの妻のM子の父、そして姉ゆかりが川崎から参加。
親子と姉妹の餅つきもあった。
昼が近くなると、すごい勢いで参加者が増えてきた。
みるみるうちに秘密基地の下の臨時駐車場がいっぱいになっていく。

たぶんお昼時点で、すでに100人近い人が参加していたと思う。
三重が誇るローカル情報誌「NAGI」による取材、写真撮影をはさんで、餅つきはつづく。

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すぐ食べられるお餅は、だいこんおろし、納豆、あんこ、きなこ、菜餅、その他みんなが用意しれくれたいろんな味のソースというかタレがあった。
トレーラーハウス、昨年末の工事で防風壁が完成したウッドデッキ、そして外の焚き火台のまわり。
いろんなところでいろんな人が思い思いの時間を過ごしていた。

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写真師マツバラは、女将由貴子と餅をついた。
年に一度の夫婦の共同作業である(笑)。

子どもたちはサルシカヤギ牧場(ややこしい名前だな。笑)のヤギたちと戯れていた。
美里の木工作家油田さんも鼻笛大工の池山さんと歌った。

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そして鼻笛第九の事務局長をつとめていた、もうひとりの研修生中谷は、ただちにサルシカの餅つきの人となり、すぐさま酒を飲んで酔っぱらい、そしていつものように変なメガネをいろんな人にかけさせて喜ぶ変態と化した(笑)。

午後3時。
用意した16臼すべてがつき終わった。
冗談のように予定通り。
サルシカのイベントで計画通り進んだなんて初めてである。
たぶん最初で最後の奇跡である。

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餅をつき終え、ある程度の片付けをみんなでしたら、もう夕暮れであった。
気温がどんどん落ちてきていたので、みんなで防風壁に守られたウッドデッキに入って宴会をつづける。
この頃にも参加者は増えつつあった。
最初の方こそ、餅をふるまわねばと思っていたが、どんどんずぶずぶの宴会へと突き進んでいた。

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差し入れの殻つき牡蠣を焚き火台で焼く。
またしても秘密基地は牡蠣小屋と化した。

モスリンさんが再び鼻笛とギターを奏でる。
秘密基地はライブ会場と化した。

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このご満悦の写真師マツバラの顔をみよ。
朝9時からずっとビールやら酒を飲み、餅をついて騒いできたのである。
もう疲労を通り越してハイテンションなのである。
餅つきハイなのだ(笑)。

終了時刻の8時を過ぎ9時になった。
ここで一応のお開き。
でもまだ20名近い人が残っていた。

隊長のワタクシはさすがに離脱したが、強者たちはこれからまたトレーラーハウスに舞台を移して飲むのである。
とことん行くのである(笑)。

いろんな人がいたが、もう記憶にほとんど残っていない。
この日初めて会う人もいた。
大阪から来たという人もいた。

が、このあと、トレーラーハウスでは想像を絶した宴会が繰り広げられたらしい。

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これは鼻笛演奏家のモスリンさんの撮影した写真。
タイトルには「踊る酔っぱらい軍団」とあった。
ここまで見事に歌って踊る酔っぱらいたちの姿なんて、このご時世なかなか見られるものではない。
まあ見事に幸せで、見事にバカな男女である(笑)。

しかも。
若干1名の女性が、ソファで静かに眠りに落ちようとしていた写真師マツバラや研修生中谷に体ごと飛び乗り、

「寝るなあ、飲めぇ、歌えぇ、踊れぇ」

と、えんえんと続けたらしい。
早々に離脱してよかったとワタクシは心から思う(笑)。

とはいえ。
みなさんこれに懲りず今年もよろしくです。
今年も12月29日にやります。
「サルシカ&ヒビコレ年末恒例餅つき大会2015」。
さっそく予定に入れておくよーに。

というわけで、餅つき大会2014のレポートはこれにておしまい!!